♪ふじの山♪

六十郎の伊藤正尚です。

明治44年に文部省唱歌となった♪ふじの山♪は、皆に親しまれ2007年には「日本の歌百選」に選ばれています。霊峰富士は、画材としても画家を刺激するのか多くの名画があります。愛知芸術大学教授だった片岡球子の富士山シリーズは有名です。日本画の大家横山大観が描く富士山の絵は有名であると共に人気です。以前、郵便切手の50円切手の題材となった「富嶽飛翔」は特に有名では無いでしょうか。

戦前、横山大観の偽物が地方の酒蔵等に居候し、宿代の代わりに絵を残していった様です。そう言った贋作はかなりの数になる様で、「田舎大観」と業界では言われている様です。人気画家だけに贋作も多い訳です。私が学生の頃、「横山大観の絵で、戦闘機が三機寄付された。」と聞いた記憶があります。ネットで確認したら、昭和15年に20枚の絵を描き、その価値で陸海軍の戦闘機や爆撃機が四機寄付されたとNHKの番組で紹介された様です。

名古屋地区は戦前から航空機産業が発展した地域です。今でも、小牧市で三菱重工業が宇宙ロケットを組み立てていますし、プライベートジョット機を世界に売る込み為、新会社が発足しています。同様に、あのHONDAが、やはりプライベートジョット機をアメリカで生産し世界に販売する様です。一機、約5億五千万との事です。ジェット旅客機となれば、桁が大きく違うのでしょううから、5億五千万ならお値打ちに感じてしまいます。

昭和15年に陸海軍に寄付した戦闘機等が四機とすると、当時の横山大観の絵の価格は幾らなのでしょう。横山大観の違うエピソードでは、酒好きの間では「米を一粒も食べず、酒だけ50年生きた」と噂されていた様です。事実、広島の酒蔵から好きなだけお酒が贈られていた様です。その厚意に、横山大観は自身の絵を酒蔵へ贈り、今では、その絵を中心に3年に一回公開される美術館となっていると聞いています。日本人の富士山好きが、横山大観の価値を高めたのかもしれません。

では。(2015,06,15)