『ブラタモリ 奈良の宝』

六十郎の伊藤正尚です。

皆さんは、“せんとくん”騒動を覚えていますか。そうです。今では奈良のキャラクターとして認知されている“せんとくん”ですが、最初に披露された時に賛否両論が巻き起こりました。そもそも2010年の平城京遷都1300年記念事業を盛り上げる?為に産まれた“せんとくん”ですが、頭に鹿の角が生えている異様な姿が反対派には理解されなかった様です。ただ、皮肉な事に賛否両論の騒動で“せんとくん”への関心が高まり、逆に、認知度は高くなった訳です。結果、遷都イベントが終了しても抹消される事なく今日まで生き延びています。

「では、平城京への遷都は何年ですか?」と聞かれ、返答が出来ますか?そうです。遷都1300年記念事業が2010年ですので、710年です。この頃は藤原氏が政治の中心で、遷都も落ち着き、藤原氏の氏神様を祀る為に768年に春日大社が創設されます。その際に、鹿島神宮の祭神を勧請しました。鹿島神宮の祭神は白い鹿に乗ってはるばる奈良の地にやって来たとの事です。以後、鹿は神の使いであると言われ、1000年以上に亘り保護されてきました。よって、“せんとくん”に鹿の角が必要だった訳です。

一般財団法人奈良の鹿愛護会と言う組織があります。その愛護会が運営する施設に鹿苑(ろくえん)があります。昭和4年(1929年)に完成し、年老いたシカや妊娠した鹿を管理しています。この運営費用の一部が、奈良公園で売られている“鹿せんべい”から捻出されています。鹿苑で、今年は200頭前後の子鹿が生まれ、施設で公開されているニュースがありました。明治以降、鹿の数が減り愛護会が作られ、順調に鹿の数は増えている様です。勿論、奈良公園の鹿は天然記念物ですので、悪戯は止めて下さい。

2015年7月4日に、『ブラタモリ 奈良の宝』が放映されました。冒頭、奈良公園での“鹿寄せ”の様子や“鹿せんべい”を食べる鹿達の様子が映し出されました。世界的にも貴重な体験が出来ると言って外国人観光客にも人気な様です。安倍晋三首相は、リニア新幹線の名古屋と大阪間の開業を8年前倒しして2037年にしたいと表明しました。計画通りなら、リニア新幹線は奈良を通り、加えて、奈良に新駅が出来る構想です。京都と違い、交通面で不自由さがある奈良の悲願の構想です。かつて、白い鹿に乗って祭神が奈良に来ましたが、今度は、リニア新幹線に乗って現人神(観光客)が来る様です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
では。(2016,06,03)
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